前立腺肥大症に対する新しい手術「ウロリフト(UroLift)」について

こんにちは。院長の副田です。
今回は、当院でもご相談が増えている前立腺肥大症の新しい治療法「ウロリフト(UroLift)」についてご紹介します。

前立腺肥大症とは

前立腺肥大症は、加齢に伴い前立腺が大きくなり、尿道を圧迫することで
・尿の勢いが弱い
・夜間頻尿
・残尿感
・排尿に時間がかかる
といった症状が現れる病気です。

治療としては、内服治療が基本ですが、効果が不十分な場合や副作用で継続が難しい場合には、手術治療が検討されます。

ウロリフト(UroLift)とは

ウロリフトは、前立腺を切除せずに尿道の通りを改善する負担の少ない治療です。
専用のインプラントを用いて、前立腺の尿道を広げ排尿を楽にします。

使用する機械です。

ウロリフトの特徴・メリット

ウロリフトには以下のような特徴があります。

  • 前立腺を切らない治療
  • 出血が少ない
  • 手術時間が短い
  • 入院期間が短い、または日帰りも可能
  • 射精機能や性機能への影響が極めて少ない

特に、性機能を温存したい方にとっては大きなメリットのある治療法です。
すべての方に適しているわけではありません
一方で、前立腺の大きさや形、膀胱の状態によっては、ウロリフトが適さない場合もあります。
そのため、当院では診察・検査を行ったうえで、患者さん一人ひとりに合った治療法をご提案しています。

(左から)閉塞した前立腺をインプラントを使って徐々に広げていきます。

当院での考え方

内服治療、ウロリフト、従来の手術治療など、それぞれにメリット・デメリットがあります。
当院では、
「症状の改善」だけでなく
「生活の質(QOL)」
「将来の安心」
まで考えた治療選択を大切にしています。

最後に

当院は全国でも有数の症例数を誇り、他院への指導や、ドクターの手術見学も受け入れています。
また大学病院から患者さんをご紹介いただいたり、他県からも手術を受けに来ていただいております。

「薬を飲み続けるのがつらい」
「手術は怖いが、症状は何とかしたい」
「性機能への影響が心配」

そのようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
ウロリフトが適しているかどうかも含め、丁寧にご説明いたします。

今後もブログでは、前立腺疾患や治療について分かりやすく発信していきます。

「年齢のせい」だけではない前立腺肥大症のお話

「最近、トイレが近くてねぇ」
「夜中に何回も起きるんですよ」
「昔ほど勢いがでないなぁ」

外来でほぼ毎日のように聞くフレーズです。
そしてそのあとに続くのが、
「まあ、歳だから仕方ないですね」という一言。

いえいえ、仕方ないで済ませられないこと結構多いんです!

前立腺肥大症って、そもそも何?

前立腺は膀胱から出てすぐの尿道を取り囲む、男性だけにある臓器です。
年齢とともに少しずつ大きくなり、尿道をギュッと圧迫してしまうことがあります。

また、そこまで前立腺が大きくなくても尿道部分が固く開きにくくなる場合もあります。
これが前立腺肥大症です。

イメージとしては、
ホース(尿道)を、だんだん太くなった輪ゴム(前立腺)が締め付けている状態。
水(尿)の勢いが弱くなるのも、途中で止まりがちになるのも、無理はありません。

こんな症状、ありませんか?

  • 尿の勢いが弱くなった
  • 排尿に時間がかかる
  • トイレが近い
  • 残尿感がある

ひとつでも「あるかも!」と思った方、
前立腺が静かに肥大し始めている可能性があります。

そうこうしているうちに、

  • 膀胱に負担がかかる
  •  尿閉(全く出なくなる)
  •  腎機能に影響が出る

といった事態になることもあります。

治療はいろんな方法があります。
実際には

  • 内服治療
  • 体への負担が少ない低侵襲手術
  • 入院での手術治療

など、選択肢は広がっています。

当院では、治療経験豊富な院長が最適な治療を選択し、少しでも症状が良くなるよう努めます。

「年齢のせい」とあきらめる前に、「ちょっと相談してみようかな。」
その一歩で、生活の質は大きく変わることがあります。
どうぞお気軽にご相談ください。

夜中のトイレ問題、実はお薬以外の治療もあります!

「夜、3回は起きます」
「目が覚めるとトイレに行きたくなって‥」

夜間頻尿は、前立腺肥大症や過活動膀胱の代表的な症状ですが、
実は 前立腺や膀胱だけを治療しても改善しないことがある、なかなか手ごわい相手です。

なぜなら夜間頻尿は、
👉 前立腺、膀胱の機能低下
👉 睡眠障害
👉 体の水分バランス

この3つのトラブルで起きているからです。

まず大前提:夜間頻尿の定義

医学的には、
「夜、睡眠中に1回以上排尿のために起きること」
を夜間頻尿と呼びます。

しかし臨床の現場では、生活に影響が出やすい2回以上が治療介入とされることが多いです。

夜間頻尿を悪化させる“食事習慣”

① 夕方以降の水分、実は“飲みすぎ”

「水分はたくさん摂ったほうがいい」
これは半分正解で、半分誤解です。

○日中はOK
✖ 就寝前2〜3時間の大量摂取はNG

特に

  • 寝る前の「念のためのコップ1杯」
  • 入浴後のゴクゴク

は、夜間頻尿の定番トラップです。

👉 喉が渇く場合は口をゆすいだりしましょう。

② アルコールは“夜間頻尿製造機”

アルコールは

  • 利尿作用
  • 睡眠の質低下

のダブルパンチです。

「飲んだからトイレに行く」
「トイレに行くから目が覚める」
「目が覚めたからまた行きたくなる」

そういった負のループ完成です。

👉 晩酌を“休肝日つき”にしたり、もっと早い時間に摂取することで変化が出ることがあります。

③ カフェイン、意外と夕方まで残ります

コーヒー1杯の覚醒効果は、思っている以上に長持ちします。

  • コーヒー、紅茶
  • 緑茶
  • エナジードリンク

は、膀胱を刺激し尿意を強めます。

また利尿作用で尿量も増えます。

👉 目安は「夕方以降はノンカフェイン」。

④食事内容+摂取時間が大事

夜間頻尿対策では、いつ、何を食べるかが重要です。

  • 塩分が多い夕食
    → 塩を捨てるために尿量増加
  • 就寝直前の果物・汁物
    → そのまま尿へ

👉 夕食は就寝3時間前までが理想です。

食事以外で、ぜひ見直してほしい生活習慣

① 足のむくみ、夜に膀胱へ集結しています

夕方になると靴下の跡がくっきり…
この下半身のむくみ、夜になると体に戻り、最終的に尿になります。

少しの行動で対策できます。

  • 夕方の軽い散歩
  • 夕方に足を少し高くして休む
  • 弾性ストッキング(必要な方)

👉 「足に溜まった水は、起きている間に出す」イメージです。

② 寝る前の“念のためトイレ”、必ず行きましょう

「まだ出ないけど行っておこう」
これは正しい行動です。

就寝直前にもう一度行くことで、夜間の排尿回数が減る方も多くいます。

③ いびき・無呼吸、放置していませんか?

睡眠時無呼吸症候群があると、夜間に尿を作るホルモンのバランスが崩れます。

👉 夜間頻尿+いびき+日中の眠気、この組み合わせ、要注意です。

④ぐっすり寝るための準備をしましょう

眠りを誘うホルモン「メラトニン」を増やすことが必要です。

メラトニンは夜間に増え体温や血圧を下げ入眠しやすくしますが、光を浴びると減ってしまいます。

  • スマホやパソコン、テレビを寝る直前まで見ない
  • 寝る1時間前には部屋を暗くする

👉「目が覚めるとトイレに行きたくなる」は睡眠障害による夜間頻尿の特徴です。

まとめ:夜間頻尿対策は「夕方から始まっている」

  • 水分は「日中しっかり、夜は控えめ」
  • アルコールとカフェインは時間を気にする
  • むくみ対策は治療になる

夜間頻尿は、生活習慣の調整で改善する余地が大きい症状です。

それでも改善しない場合は、前立腺肥大・過活動膀胱・脳血管障害・心疾患など、医学的評価が必要なサインかもしれません。

「夜、続けて眠れる」
それだけで、毎日の調子は大きく変わります。
気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

新年のご挨拶と、院長ブログ開設のお知らせ

あけましておめでとうございます。
旧年中は、数ある医療機関の中から当院をお選びいただき、誠にありがとうございました。
本年も、
「専門性の高い医療を、気軽にクリニックで」
この理念をもとに、皆さまに安心して通院していただけるよう、スタッフ一同努めてまいります。


さて、このたび当院では院長ブログを開設することにいたしました。
日々の診療の中で、
「さらに詳しく知っていただけるともっと症状が良くなる」
「一度の説明だけではなかなか伝えきれない」
そう感じる場面が多くあります。


このブログでは、そうした思いを形にし、
・病気や治療についての分かりやすい解説
・よくいただくご質問への回答
・新しい治療や医療情報のご紹介
・日々の診療で感じたこと、医師として大切にしている考え
などを、できるだけ専門用語を使わず、分かりやすくお伝えしていきたいと考えています。



インターネット上には医療情報があふれていますが、
「どれが本当に正しいのか分からない」
「自分の場合はどう考えればいいの?」
と不安になる方も少なくありません。


このブログが、皆さまにとって、不安を和らげる一助となれば幸いです。
今後は定期的に更新していく予定ですので、
お時間のあるときにぜひご覧いただければと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。